研修課程 | ベーシックT(座学) |
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受講条件 | 受講時点で 入門編U(実技)を修了していること |
日 程 | 2024年 8月 24日 (土) 〜 25日 (日) |
会 場 | 清泉クリニック整形外科 福岡 (福岡市東区香椎1‐1‐1 二シコーリビング香椎1階) |
講 師 | 藤原 賢吾(清泉クリニック整形外科 福岡 理学診療部長) |
定 員 | 20名(実技検証の有効性を高めるため最小催行人数を5名とします) |
参加費(税込) | 早期申込割引 16,000円(8月17日まで)/通常参加費 18,000円 |
慢性疼痛疾患患者の機能的特徴抽出は、「kinematics」評価のみでは捉えにくく、「kinetics」評価を加えることで科学的な分析が可能となる。その機能的特徴とは「筋出力抑制」と「ROM制限」である。この2つの特徴の誘因を探求していくことは、障害を起こした「成因プロセス」を追従できるどころか、患部以外の機能的関連因子まで治療対象となり、即効性あるプログラム立案が可能となる。
「筋出力抑制」と「ROM制限」の背景を身体力学的環境から探ると、「脊柱の弯曲機能異常(低下)」という機能的問題点にぶつかる。
脊柱・骨盤は最も身体重心近くに位置している。そのため脊柱弯曲機能と仙腸関節機能は、四肢運動の力源(作用力)であると同時に、反力(反作用力)緩衝機能を持ち併せている。言い換えると、脊柱弯曲機能(車でいうサスペンション機能)と仙腸関節機能(車でいうダンパー機能)が、重心移動時における上半身質量(体重)衝撃緩衝と、下肢からの床反力緩衝作用を担っている。
この脊柱弯曲機能の異常は、四肢動作による反力緩衝機能低下を意味する。これによって身体は、反力を緩衝できない分、中枢神経を介して筋出力の抑制系を働かせ、作用力=反作用力という物理(重力場)のルールを保持しようとする。
脳の姿勢制御システムは、物理学ルールをそのまま反映した「能動システム」に、常にコントロールされ、動作に必要な筋力と関節可動域が決定される。
筋力は体の力学的環境に合わせ、常に「筋出力抑制」が生じていること、力学的エネルギー伝達可能な関節可動範囲がROMであり、関節が伝えるエネルギーの大小でROMは容易に変化すること、またなぜ筋出力抑制がおこるのか? なぜROM制限(拘縮・変形)がおこるのか? それらを多彩な実技デモを交えて実践実技を紹介していく。
当ホームページ内の 「コミュニケーション広場」(無料登録)内で議論されている 「Spine Dynamics 療法を語りましょう」(過去スレッドと現スレッド)の討議を事前に通読していただけると講演内容の深い理解が得られます。お時間が許される先生は、是非とも事前学習をお願いいたします。