◆◇━━━━━◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇━━━━━◇◆        〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜              第56号:2015.12.27            女性アスリート特有の問題点            http://www.koko-kara.info/ ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ 女性アスリート特有の問題点  ■ Spine Dynamics 療法特別研修会  ■ Spine Dynamics 療法研究会(スパイン研)  ■ Spine Dynamics 療法認定制度  ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook 好評配信中!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────          ■ 女性アスリート特有の問題点 ■ ───────────────────────────────────   近年、様々なスポーツにおいて女性アスリートの活躍が大きく取り上げら  れるようになりました。特に日本産婦人科医会は、2020年開催予定の東京オ  リンピックに向けて思春期女子アスリートに対するトレーニングが活発化す  るであろうとの予測を受け、女性アスリートの身体の状態や月経に関する状  況について、産婦人科医から適切なアドバイスを受けやすい環境を作ること  を啓発しています。   そこで今回は、女性アスリート特有の問題点として「無月経」について取  り上げてみたいと思います。   まず、女性の健康を考える場合、女性の生涯におけるライフステージを考  える必要があります。  ・思春期:月経が始まり、生殖の準備が整えられる。  ・成熟期:妊娠や出産。  ・老年期:閉経し、それに伴いホルモンなどの身体的バランスの変化が生じ   る。  心理社会的な側面から考えると、恋愛、結婚、家庭、妊娠、出産、子育てな  どストレス要因となりえる問題も多いように感じます。また近年では、女性  の就労率が高くなってきたことで職場での関わりや、仕事と家庭のバランス  を保つことを求められる人が多くなっているのではないでしょうか。   以上のことからも性差による問題点は数多く存在しており、リハビリにお  いても女性の特徴を考慮したサポートが必要であると考えます。   多くの健康的な女性において、個人差はありますが月経は毎月1度、1週  間程度あり、健康状態、身体機能において重要な役割を果たします。しかし、  運動を行う女性では激しいトレーニングによって「運動性無月経」を生じる  ことがあります。   運動性無月経は「運動によって生じる月経異常」と定義されています。発  現機転の3要因として、  (1) 精神的・身体的ストレス  (2) 体脂肪の減少  (3) ホルモン環境の変化  が挙げられており、互いに関与することで運動性無月経を惹起すると考えら  れています。運動性無月経のうち、続発性を呈する場合は、  1. 慢性の低エストロゲン、低プロゲステロン状態    ↓  2. 骨密度の増加を抑制、骨密度の減少    ↓  3. 疲労骨折   このような流れが起こってしまう可能性が危惧され、実際に疲労骨折を発  症した女性アスリートには高率で月経異常が認められるという報告もあるほ  どです。   つまり、運動性無月経があると骨密度の減少をきたし、いつものトレーニ  ングでもオーバーユースとなりやすい身体環境となってしまい、疲労骨折の  リスクがさらに高まる可能性があるということです。また、無月経が1年以  上続くと第二度無月経へと重症化し、回復しにくくなり、若年性閉経や将来  的な循環器系疾患のリスク増加、妊娠・分娩能力の低下が起こる可能性もあ  るといわれています。   これらの予防や対策としてはいずれも専門医を訪ねることが必要となり、  リハビリテーション関連 スタッフができることは少ないかもしれません。  しかし、疲労骨折で整形外科を受診した場合や、その他の要因で受診した場  合などに、普段の練習量・生活背景の聴取や、月経の状態を聴取し、練習量  のコントロールや食事の管理、ストレス対処法などのアドバイスは必要だと  考えます。  【引用・参考文献】   (1) 編集:ウィメンズヘルス理学療法研究会 「ウィメンズヘルス リハ     ビリテーション」158−167 2014   (2) 得居 雅人:女子長距離ランナーの月経異常と発現要因 1999 ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 ■ ───────────────────────────────────   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。  ◇ 会場・期日    宮 崎: 1月16日〜17日 入門編1・2(満席)    東 京: 1月23日〜24日 アドバンス1(満席)    別 府: 1月30日〜31日 ベーシック2    福 岡: 2月 6日〜 7日 ベーシック2(残席わずか)    東 京: 2月21日    トレーナー    東 京: 2月27日〜28日 アドバンス2(満席)    宮 崎: 3月 5日〜 6日 ベーシック1    米 子: 3月12日〜13日 入門編1・2    別 府: 3月19日    プレ概説    別 府: 3月20日〜21日 ベーシック2    東 京: 3月26日〜27日 アドバンス3(満席)   内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/seminar/index.html  ◇各会場ともお申込みが大変多くなっています。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────       ■ Spine Dynamics 療法研究会(スパイン研) ■ ───────────────────────────────────   2013年10月17日に発足した「心と体のリハビリテーション研究会」の下部  組織であるSpineDynamics療法研究会、通称「スパイン研」。   SpineDynamics療法を実践するスタッフが、臨床でのSpineDynamics療法の  経験をより多くのセラピストにお伝えし共に研鑽を励む研究会として発足し  ました。   少人数でのセミナーを開催し、少しでも多くの方にSpineDynamics療法を  知って頂きたい、理解して頂きたいと複数の講師がそれぞれの視点から  SpineDynamics療法を論じています。  <開催日:場所>   ・1月24日 三島研修会:胸郭・肋椎運動に着目   ・1月24日 天草研修会:Spine Dynamics療法概論   ・1月31日 東京研修会:第1回技術講習会   ・2月14日 東京研修会:第2回技術講習会   ・2月14日 天草研修会:脊柱関節・胸郭関節・仙腸関節の理解   ・2月21日 三島研修会:脊柱の屈曲伸展・側屈運動に着目   ・2月21日 香川研修会:Spine Dynamics理論の理解   ・3月13日 三島研修会:脊柱の回旋運動に着目   ・3月13日 天草研修会:運動療法・徒手療法の実技   ・4月24日 三島研修会:仙腸関節運動に着目   スパイン研公式Facebookサイト   http://www.facebook.com/spineken   内容の詳細・お申し込みはホームページで!   http://www.koko-kara.info/spine-ken/index.html  ◇各会場とも参加人数に限りがあります。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics療法認定制度 ■ ───────────────────────────────────   Spine Dynamics療法認定とは、心と体のリハビリテーション研究会が、  Spine Dynamics療法の普及と発展を通じ、セラピストの育成と患者様や利用  者様の QOL向上に寄与するため、Spine Dynamics療法の理論と実践に基づい  たケアサービスの提供ができる施設およびセラピストを認定し、登録するも  のです。   Spine Dynamics療法認定制度には、Spine Dynamics療法を実施する施設を  認定・登録する「Spine Dynamics療法実践施設」と、セラピストを認定・登  録する「Spine Dynamics療法セラピスト」(認定資格および上級認定資格の  2段階)があります。認定施設および認定資格セラピストは、当ホームペー  ジで公表いたします。   認定制度の詳細および申請方法は、ホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/certified/index.html ───────────────────────────────────   ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook 好評配信中!■ ───────────────────────────────────   心と体のリハビリテーション研究会の facebook サイトでは、各種講演会  ・研修会のお知らせやその様子をタイムリーに発信しています。   また、研究会ホームページ(掲示板)に書き込めないつぶやきや、ちょっ  とした質問など、どしどしご投稿ください。    facebookサイト http://www.facebook.com/kokokaraken ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/seminar/index.html#sewanin    ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   実際に運動をしている女性に聴取すると月経異常が起こってしまっている  方が多くいらっしゃいます。   特に、新体操選手や長距離選手など、体脂肪率がパフォーマンスに影響す  るスポーツをされている方に多いように感じます。   実際に女性アスリートの治療・コンディショニングをしている方々で、う  まくいかない点や困っていることがある方は、女性特有の問題点や生活背景  の聴取など行ってみてはいかがでしょうか。   2015年もあとわずかとなりました。本年最後のメルマガとなります。   2016年もみなさまにとってよい年でありますように。 **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後、このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/       facebook: http://www.facebook.com/kokokaraken *********************************************************************