◆◇━━━━━◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇━━━━━◇◆        〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜              第41号:2013.9.23        〜 セラピストのコミュニケーション能力 〜            http://www.koko-kara.info/ ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ セラピストのコミュニケーション能力  ■ Spine Dynamics 療法特別研修会  ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook を始めました!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────         ■ セラピストのコミュニケーション能力 ■ ───────────────────────────────────   聞き方、話し方ひとつで、あなたの印象がガラッと変わります。上手に話  す人の言葉には説得力があり、また独特の温かみやポジティブな感情がある  ので、聞いていて嫌になりません。   一方、「伝わらない話し方」や「患者様・スタッフがネガティブな感情に  なるような物の言い方」などをすれば、納得や信頼を得ることは難しく、そ  れが原因でクレームなどにつながることも考えられます。   我々セラピストが患者様と人間関係を構築する上でコミュニケーション能  力は大きな武器となります。   大坊は、あいさつ程度の簡単なことでも視線の交差などから情報の共有が  なされファーストステップのコミュニケーションが取れると述べています。   津村らは、対人コミュニケーションが社会人スキルの重要な要因ととらえ、  社会適応を促すために訓練が重要であると推奨しています。   私たちの生業は、患者様から多くの情報を収集してリハビリテーションに  生かさなければなりません。そのためには、様々な手段や話法を用いて患者  様との信頼関係を築くことが一番の近道になると思います。   そこで今回は、「情報を引き出す能力」について簡易的に実践できる手法  をご紹介いたします。  1.相槌(あいづち)のうち方:相手を安心させるための相槌のうち方を心が   けてください。がむしゃらに相槌をうつのではなく、普通に話を聞いて、   話の腰が折れそうになったら話を促すように心がけると相手からの情報を   引き出しやすくします。  2.目を大きく開けて会話する:会話をするうえで鋭い目線で威圧感を与えて   は相手も萎縮してしまいます。見開くというのではなく、鋭い目線をとな   らないように、心もち目を開く程度で相手からの印象は大きく変わります。  3.話の腰を折らない:相手が気持ち良さそうに話している時は、話の腰を折   るような言葉のかけ方は相手に不快感を与えます。相手が話している最中   は話を広げる作業に徹したほうが相手からの情報を引き出しやすく、信頼   も得られやすくなります。  4.話のオチに共感する:相手のオチに共感することもコミュニケーションで   は重要です。これは相手のオチを聞き出した際に自身の主張を曲げるので   はなく、相手の主張している内容を踏まえ、自身の経験を相手に不快感を   与えない程度に提示することが重要となります。  5.名言や格言は控える:これは場合にもよりますが、コミュニケーションの   なかで格言を使いすぎると、相手はその人の考え方に共有しにくくなりま   す。アクセント程度だと共感は得られやすくなりますが、使いすぎには注   意をして、自身の言い回しで述べたほうが相手も言葉を受け入れやすくな   ります。  6.結論の促し方:結論を求めても要領を得ず、堂々巡りをしてしまう場合が   あります。そのような場合、二者択一で結論を促す方法があります。まず   大きなくくりでの結論でイエスなのかノーなのかを選択させます。その後   どんどん結論の幅を狭めるように二者択一を繰り返していくことで、相手   からの情報も整理しやすく、相手も言いたいことが明確になります。  7.共通のアレ:共有できる感覚があれば相手との信頼関係も気づきやすくな   ります。日本は閉鎖された国で2000年以上情報を共有してきているため、   言わなくても理解できるというレベルの事が他の国に比べ非常に多いとい   われています。外国の人が会話の中に「あれ」という言葉を言われても即   座に理解することは困難ですが、日本人はある程度の理解が可能です。相   手が「あれ」という言葉を使った場合、そこで即座に意味を理解すると相   手との距離感は縮まりやすくなり、こちらも相手に対して会話の中で「あ   れ」という言葉を使いやすくなります。使いすぎると要点を得ない会話に   なってしまいますが、適度に用いることで相手との情報共有がしやすくな   る方法です。   いかがでしたでしょうか。このようなことを心がけ、普段のコミュニケー  ションに活用すれば、より良い信頼関係が築けるのではないでしょうか。  会話の時間をコントロールするためには、1.2.3.4.と逆の手法をとると良い  かもしれません。  【出典】   大坊郁夫:「コミュニケーション・スキルの重要性」 日本労働研究雑誌         546 (2006): 13-22.   津村俊充:「社会的スキルの訓練」社会的スキルの心理学1994:220-241 ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 ■ ───────────────────────────────────   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。  ◇ 会場・期日   別 府:10月12日〜13日 新別府病院【満席】   東 京:10月26日、27日 東京メディカル・スポーツ専門学校   熊 本:11月 9日〜11日 九州中央リハビリテーション学院【満席】   広 島:11月23日〜24日 医療法人社団飛翔会 寛田クリニック   豊 橋: 1月12日〜13日 豊橋整形外科向山クリニック   北九州: 2月 8日〜 9日 小倉リハビリテーション学院  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/kensyukai/  ◇各会場ともお申込みが大変多くなっています。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────   ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook を始めました!■ ───────────────────────────────────   心と体のリハビリテーション研究会の facebook サイトでは、各種講演会  ・研修会のお知らせやその様子をタイムリーに発信しています。   また、研究会ホームページ(掲示板)に書き込めないつぶやきや、ちょっ  とした質問など、どしどしご投稿ください。    facebookサイト http://www.facebook.com/kokokaraken ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/kensyukai/sewanin.html    ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   今回はコミュニケーションについてお話をさせていただきました。   コミュニケーションは誰もが必要としており、会話をコントロールするこ  とができれば情報習得に大きな武器となります。   みなさんも患者様のみならず、様々な場面で情報習得の一つの武器として  今回の内容を思い出していただければ幸いです。 **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後,このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/ *********************************************************************