◆◇━━━━━◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇━━━━━◇◆        〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜              第39号:2013.7.7            〜 リスクマネジメント 〜            http://www.koko-kara.info/ ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ リスクマネジメント  ■ Spine Dynamics 療法特別研修会  ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook を始めました!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────            ■ リスクマネジメント ■ ───────────────────────────────────   これまで KOKO-KARAの中では、様々な治療に関する評価や知識などお話し  させていただいてきましたが、今回はリハビリテーションを行う上でまず考  えねばならないリスクマネジメントについてお話しさせていただきます。   リスクマネジメントと突然言われても、具体的には何をしたらいいか分か  らないという方もいるのではないしょうか?  「そんなことは当たり前だよ!!」とか、「言われなくても分かってるよ!!」  といったお声が聞こえそうな気もします。しかしながら、ある報告によると  様々な診療科のある一般病院の一施設において、最もアクシデント報告の多  かった事象がリハビリテーションにおいて起こりやすい転倒・転落で、50件  の報告中全体の約5割に上っていたと報告されています。   臨床現場で起こる医療事故には、単純なミス(レントゲンの左右撮影間違  いや診療点数のミスなど)や不可抗力(突然の体調不良や不意の転倒)、リ  スク対効果比(リスクとその効果を比べた時、効果の方が優位と判断した場  合)を考慮して選択した結果起こるものなどがあります。   下堂園によると、リスクマネジメントとは「医療事故防止のための医療安  全体制の確立」と定義しています。また、事故や有害事象の防止とともに、  いかに事後対応が適切にできるかが大切であり、危機管理能力がリスクマネ  ジメントにおいて重要であるとしています。   現代の医療情勢は国内外問わず医療訴訟も多く、医療者にとってはリスク  回避が優先になることもあると思います。しかし、リスクにとらわれ過ぎて  しまうと効果のある治療を選択できない可能性があります。そこでリスクマ  ネジメントが重要になってくるのです。   リスクマネジメントでは、アクシデント(転倒にて何かしらの身体症状を  出現させた場合など)のみならず、インシデント(気分不良があったが安静  にてすぐ軽快し直接的に患者の身体環境の増悪は起こらなかった状態など)  やヒヤリ・ハット(転びそうになったが自分で持ち直せたなど)の情報を職  員全員が周知する事が重要になります。どのような所に危険が潜んでいるか  を職員全員が共有することで、1件起こってしまった事象に対し、他の職員  もリスクマネジメントが可能になるということになります。   また、1件起こってしまった事象に対し、予測でき得る医療事故を未然に  防ぐための予防策の確立も重要になります。これらを常に検証・是正してい  くことでリスクマネジメントが可能になってきます。   すなわち、リスクマネジメントは一人が考えていればよいということでは  なく、病院全体の職員がどれだけ個々に意識をもっていられるかが重要にな  るということなのです。   患者様の身を守ることは医療者の立場を守ることにもつながります。  「医療事故防止」のためには、いかに「予防処置」の考案ができるか。  また、その予防処置を現場の職員全員で考えていけるかが重要と思います。 ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 ■ ───────────────────────────────────   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。  ◇ 会場・期日   福 岡: 7月27日〜28日 福岡リハビリテーション専門学校(満席)   熊 本: 8月11日    介護老人保健施設 ケアセンター 赤とんぼ   沖 縄: 9月 7日    北部地区医師会病院   沖 縄: 9月 8日    医療法人信和会沖縄第一病院   札 幌: 9月21日〜22日 札幌リハビリテーション専門学校   長 岡: 9月28日〜29日 日本赤十字社 長岡赤十字病院   別 府:10月12日〜13日 新別府病院   東 京:10月26日、27日 東京メディカル・スポーツ専門学校  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/kensyukai/  ◇各会場ともお申込みが大変多くなっています。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────   ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook を始めました!■ ───────────────────────────────────   心と体のリハビリテーション研究会の facebook サイトでは、各種講演会  ・研修会のお知らせやその様子をタイムリーに発信しています。   また、研究会ホームページ(掲示板)に書き込めないつぶやきや、ちょっ  とした質問など、どしどしご投稿ください。    facebookサイト http://www.facebook.com/kokokaraken ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/kensyukai/sewanin.html    ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   今回のメルマガでは、リスクマネジメントについてお話をさせていただき  ました。   普段みなさまもリスクマネジメントについて考えながらリハビリテーショ  ンを行っているとは思いますが、今一度こんな場面ではこんなリスクが潜ん  でいるのではないか?など意識をしておくだけでも実際に起こってしまった  事象に対して素早い対応と適切な処置ができると思います。   医療の質を高めるために、その安全性についても日頃からの意識が重要で  す。 **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後,このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/ *********************************************************************