◆◇━━━━━◇◆ 心と体のリハビリテーション研究会 ◆◇━━━━━◇◆        〜*−*〜 KOKO-KARA Information 〜*−*〜              第37号:2013.4.27        〜 気温、気圧と自律神経の関係について 〜            http://www.koko-kara.info/ ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇   「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信を  希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。 CONTENTS〈目次〉───────────────────────────  ■ 気温、気圧と自律神経の関係について  ■ Spine Dynamics 療法特別研修会  ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook を始めました!  ■ 求む! 特別研修会 地域世話人  ■ 編集担当者からの一言 ───────────────────────────────────       季節の変わり目に風邪をひく人が増えるのはなぜ?         ■ 気温、気圧と自律神経の関係について ■ ───────────────────────────────────  ■はじめに   インフルエンザをはじめ、冬の時期には風邪をひく人が増えるという事象  は、皆さん実感されていると思います。また、患者さまでも「雨の日は調子  が悪い」「天気が悪いと○○が痛い」などといわれるのを耳にすることは多  いのではないでしょうか?   では、なぜ、季節の変わり目に風邪をひいたり、季候の変化で体調が変わ  ったりするのでしょうか?    それは気温や気圧が、“自律神経”に影響を与えているからです。     今回は、気温、気圧と自律神経の関係と体の反応(免疫系)についてお話  ししたいと思います。  ■気温と自律神経   ご存じの通り、私たちの体には「ホメオスターシス(生体恒常性)」があ  り、体の内部や外部の環境が変化した時、体内の状態を一定に保とうとする  働きがあります。   寒い時に体が震えるのは、筋収縮で熱産生をして体温低下を防ぐためであ  り、暑い日に汗をかくのは体の中の熱を体外に逃がして、体温が上がりすぎ  ないようにするためであることはご存じのことと思います。   これらの反応は、意識して行っている訳ではなく、自動的に、つまり自律  神経の働きにより行われています。   気温が下がっていくと、寒さを感じた体は体温を上げるために血流を増や  そうとして、交感神経を優位にします。逆に、気温が上がった際は副交感神  経を優位にします。   気温と自律神経には、このように密接な関係があります。  ■気圧と自律神経   雨降りなどの気圧の低い日は“副交感神経が優位”な状態であり、逆にそ  の晴れ間は“交感神経が優位な状態”になります。   雨の日には気持ちが落ち込むというのには、副交感神経が優位になりすぎ  てしまい、「うつ」的になりやすいのです。一方、雨上がりに爽快な気分に  なるというのは、自律神経のバランスが回復することによるものと考えられ  ています。  ■自律神経と体の反応(免疫系)   次に、自律神経と体の反応(免疫系)についてお話しします。   免疫の中心を担っているのは、血液中の「白血球」です。白血球には、細  胞など比較的大きめの異物を処理する「顆粒球」とウイルスなどそれよりも  小さな異物を処理する「リンパ球」の二つがありますが、これらは、“交感  神経が優位になると顆粒球が増え”、“副交感神経が優位になるとリンパ球  が増える”という特性があります。   顆粒球は異物を取り込み、自らが持つ分解酵素と活性酸素によって処理し  ます。あまり細菌がないのに、交感神経が過剰に優位になることで顆粒球が  増えすぎてしまうと、健康維持に必要な常在菌まで殺してしまい、かえって  免疫力を下げてしまいます。   また、使われない顆粒球が残ってしまうと、顆粒球の寿命は2〜3日と短  いうえ、顆粒球は消滅するときに、持っていた活性酸素をばらまいて細胞を  傷つけてしまいます。   副交感神経が過剰に優位な状態が長く続きリンパ球が増えすぎると、抗原  に敏感になりすぎてわずかな抗体にも反応してしまう「アレルギー」を起こ  しやすくなります。   つまり、自律神経のバランスが良いと白血球のバランスも良くなりますが、  自律神経のバランスが崩れると白血球のバランスも崩れてしまうので、免疫  力が下がってしまうのです。  ■気温・気圧、自律神経と体の反応(免疫系)のまとめ   冬の時期にインフルエンザや風邪をひく理由は、次のようにまとめられま  す。   気温低下 → 交感神経優位 → 顆粒球増加、リンパ球減少 → ウイルスや   細菌への抵抗力低下 ⇒ インフルエンザ、風邪発症率増加   また、雨降りの日に調子が悪い理由は次のようにまとめられます。   気圧低下 → 副交感神経優位 → うつ傾向   <引用・参考文献>    小林弘幸著:なぜ、「これ」は健康にいいのか? サンマーク出版 ───────────────────────────────────          ■ Spine Dynamics 療法特別研修会 ■ ───────────────────────────────────   慢性疼痛疾患に対し、多くのセラピスト達が「患部のみの治療では完治し  ない」と感じているのではないでしょうか。世界的にも、慢性疼痛に対する  客観的評価法及び保存治療法はいまだ確立されておらず、現場では対症療法  が中心にならざるを得ません。   そこで我々は、患部を何らかの機序で発生した『結果』と捉えることで、  真の慢性疼痛疾患治療が実践できることを提唱します。慢性疼痛疾患の治療  では、身体のメカニカル及び反射的な両要素の因果関係を解き、根因となる  問題点を改善する必要があります。   本講演では、筋出力(作用力)と反作用力を緩衝する脊柱弯曲機能の関係  を、実技デモや多くの動画を用いて、分かりやすく説明します。  ◇ 会場・期日   長 岡: 5月18日〜19日 日本赤十字社 長岡赤十字病院   金 沢: 6月 9日    石川県地場産業振興センター   名古屋: 6月16日    名古屋国際会議場   札 幌: 6月22日〜23日 札幌市教育文化会館   広 島: 6月30日    広島市東区民文化センター   福 岡: 7月27日〜28日 福岡リハビリテーション専門学校(満席)   熊 本: 8月11日    介護老人保健施設 ケアセンター 赤とんぼ   札 幌: 9月21日〜22日 札幌リハビリテーション専門学校  ◇ 内容の詳細・お申し込みはホームページで!    http://www.koko-kara.info/kensyukai/    ☆ お申し込みは携帯電話からも可能です。     http://www.koko-kara.info/i/  ◇各会場ともお申込みが大変多くなっています。   受講がお決まりの方は、お早めにお申込みいただくことをお勧めします。 ───────────────────────────────────   ■ 心と体のリハビリテーション研究会の facebook を始めました!■ ───────────────────────────────────   心と体のリハビリテーション研究会の facebook サイトでは、各種講演会  ・研修会のお知らせやその様子をタイムリーに発信しています。   また、研究会ホームページ(掲示板)に書き込めないつぶやきや、ちょっ  とした質問など、どしどしご投稿ください。    facebookサイト http://www.facebook.com/kokokaraken ───────────────────────────────────          ■ 求む! 特別研修会 地域世話人 ■ ───────────────────────────────────   この度、「心と体のリハビリテーション研究会」では、「姿勢制御アプロ  ーチ」講演会にご参加いただいたみなさまからのご希望により、ご要望に応  じた「特別研修会」を実施することになりました。   そこで、研究会事務局では、上記地区の研修会と同じような企画をしてい  ただける地域世話人を募集いたします。   地域世話人募集に関する詳細はホームページをご覧ください。   http://www.koko-kara.info/kensyukai/sewanin.html    ───────────────────────────────────            ■ 編集担当者からの一言 ■ ───────────────────────────────────   今回の内容に関しましては、当サイトの“コミュニケーション広場”の  “spine dynamics療法について語りましょう”で、脇元先生がご推薦されて  いました『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』という順天堂大学医学部教  授の小林弘幸先生のご著書を引用、参考にさせて頂きました。   この著書は、一般の方向けに書かれているようで、とても平易な言葉で書  いてありますが、専門職の私が読んでもとても参考になる著書でした。   是非、皆さんも一度、本屋などで手にとって見てみてください。 **********************************************************************      − 最後までお読みいただきありがとうございました − 「KOKO-KARA Information」は、心と体のリハビリテーション研究会が主催  した研修会・講演会等に参加された方、ホームページからメルマガの配信  を希望された方に月1〜2回、無料で情報を配信するものです。   ※バックナンバーはホームページに掲載しています。    今後,このようなメールの配信が不要な方は、お手数をおかけしますが、  タイトル欄に「配信不要」とご記入の上、返信してください。  また、アドレスの変更等がございましたら、その旨ご連絡ください。       発 行 : 心と体のリハビリテーション研究会       e-mail : info@koko-kara.info       URL : http://www.koko-kara.info/ *********************************************************************